SELは、学校の中だけで行われるものかというと、決してそうではありません。
その際たるものが、夏休み前や夏休み中に行われるサマーキャンプなどの宿泊行事です。宿泊行事にはSELの要素がすでに含まれているか、含めやすいです。
長年、宿泊合宿は「安全、仲間/居場所意識の醸成、心身面の成長」を目的に行われてきました。体力や様々なスキル面の成長や練習の機会だけでなく、コミュニケーション、仲間との協働、忍耐力ややり抜く力を磨くことも意識していたと思います。
ぜひ、後者の観点から行事の内容を見直したり、プログラムの一部を委託していたりする場合は、https://selnewsletter.blogspot.com/2023/06/sel.htmlで紹介されている本を紹介したりすることができます。あるいは、https://casel.org/blog/sel-skill-building-at-summer-camp/★の情報を担当者で読んだり、提供したりしてもいいかもしれません。
また、学校の責任でする・しないにかかわらず、博物館や美術館訪問も、参加者の展示にまつわる考えや物語を共有し合ったり、質問を出したりすることで、新しい意味や理解をつくり上げたり、自分や他者理解につながります。日本のそういった施設では対生徒のプログラムを実施しているところでも、まだSELの視点を踏まえているところは少ないと思うので、担当者に本サイトや上記の本やhttps://casel.org/blog/sel-skybridges-museums-as-partners-in-social-and-emotional-learning/★などを紹介してあげるといいでしょう。
他にも、子ども劇場などの活動(ということは、学芸会も!)は、オーディションの段階から、練習、リハーサルや切符のプロモーション、そして公演までのすべてのステップがSELのスキルに満ちています。子ども劇場や学芸会の関係者には、次の情報を読んでもらうといいかもしれません。
図書館や映画館なども他者理解や自己理解に役立つ機会があります。たとえば、ディズニー&ピクサーによる最新アニメーション映画「インサイド・ヘッド2」が、8月1日(木)より日本全国の劇場で公開されます。(日本では2015年7月に公開された「インサイド・ヘッド(原題は、Inside Out)」ももちろんお勧めです。9歳の女の子の頭の中を舞台に、そこに住む「喜び」「悲しみ」「怒り」「嫌悪」「恐れ」の5つの「感情」を題材としており、擬人化されたそれらのキャラクターを主人公に据え、彼らが少女を幸せにすべく奮闘する様子が描かれています。)
公立図書館では、司書にSELの本を紹介してもらえるようにお願いします。もし、紹介してもらえなかった場合は、その司書の名前を覚えておいて、数日後に「いろいろ調べてみたら、結構SEL関連の本が出ていることが分かりました」と、
https://selnewsletter.blogspot.com/2023/11/sel.htmlで紹介されている本や、
https://selnewsletter.blogspot.com/search?q=SEL%E3%81%AE%E7%B5%B5%E6%9C%ACを紹介してあげてもいいかもしれません。特に、司書が興味をもつのは、
https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vS_cqoO1OnMIqJzMTAhIbd-UZZTNLZZY-STwjYf9UJg2XvCN5JHLg-PbphrteMzz_-a8F9eRmbce1Om/pubhtml のリストだと思います。そして、(このリストがすべてを網羅しているわけではありませんし、常に新しい本も出続けているので)これらの分類で、他にもお勧めの本はないか尋ねてみるのです。
さらには、遠くに旅行に行く必要はなく、身近な町や地域を親子で(あるいは、小学生高学年以上なら友だち数人で)探検してみるというアイディアもあります。
https://casel.org/blog/exploring-the-city-discovering-themselves/★
教師が学校の中だけですべてを担おうとせず、子どもたちの感情と人間関係を育むのは家族も含めて社会全体の責任ですから、情報を提供することで相応の役割を担ってもらうようにしていきましょう。
★翻訳ソフトやChatGPTを使うと、8割ぐらいの精度で日本語にしてくれますので内容は把握できます。(私は両方ともほとんど使わないので、両方とも同じレベルと思っていましたが、よく使っている人によると、翻訳ソフトの方が精度は上のようです。)
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