夏休み前に、ストーリーを生徒たちが語る/書くことの大切さが書かれた本のブッククラブをしていました。一人ひとりがみんな、かけがえのないストーリーをもっているにもかかわらず、学校という場はそれらを共有する場にはあまりなっておらず、常に他の誰か(権威をもった人である場合が多い?)が語った/書いたものを聞いたり、読んだりする場になっています。それで、生徒たちは「自分が地域や世界に影響力をもちえる人間なんだ」という感覚★をもつことはできるでしょうか?
そのためのベースが、「共感を大切にしたクラスづくり」だと言います。
その際、互いに対して共感すると同時に、自分に対しても共感することを強調しています。つまり、自分のアイデンティティーや自分の居場所があるという感覚がもてることを意味します。
文学作品の多くや、自分たちが体験しているストーリーの多くは、他者の視点に立てることの大切さや具体的な方法を紹介してくれます。
ストーリーこそ(共感こそ)が、私たちを人間にしてくれるもの、といえます。
(https://selnewsletter.blogspot.com/2023/09/blog-post_23.html も参照)
ストーリーは、他の人の考え、思い、悩み、もがき、生活/生きざま、夢、そして思考のパターンなどを見せてくれるのです。
https://digitalcast.jp/v/14170/ (日本語の字幕付きの動画)がおすすめです。
ストーリーは、自分の周りの世界を見ることも促してくれます。しかも、自分の見方とは異なる視点で見ることや。見方を切り替えるのを容易にし、他の人が世界をどう見ているのか/体験しているのかを理解させてくれます。
共感は、他の人がどう感じているかを知る能力です。他の人の苦痛、悩み、もがき(あるいは、困惑、戸惑い、苛立ち、驚き、喜び・・・)を感じ、それに対して何らかのアクションまでとることも含みます。
(まさに、このブログで共感シリーズがスタートしたきっかけのhttps://selnewsletter.blogspot.com/2023/05/sel.html や https://selnewsletter.blogspot.com/2023/09/blog-post_16.html 等を参照)
日本の国語で(ないし学校教育)で、この辺までしている事例はあるでしょうか? それとも、共感をしっかり扱ったうえで、アクション(行動)の部分とは分けたままでいいのでしょうか?
★これは、engagement, agency,
ownership, empowerment, innovationなどの感覚と言い換えられます。日本の教育からはなかなか生まれないものばかりなので、日本語にすることが難しく、せいぜいカタカナにするのが精いっぱいの言葉ばかりであり続けています!
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